【社員研修:0時間目】小さな会社にマニュアルは必要か?

ワサビ代表の笹岡です。

一般に公開されているブログで「社員研修」とはおかしな話ですね。
株式会社ワサビでは現在「新人研修」といったものがありません。
同業の方からは「あたりまえだ」という声の方が、クライアントをはじめ企業にお勤めの人からすると「えぇ!ないの?」といった声が聞こえてきます。

小さな設計事務所によらず、規模の小さな事業を営んでいるいわゆる「ひとり親方」的な会社は総じて研修なんてものが無いところが多いのではないでしょうか。
「スタッフは社長の背中をみながら経験を積んで覚えていくものだ。」
という方針や
「ひとりで責任を持った重要な仕事をこなしているのだから、そんなものを作っている暇がない。」
といった意見がほとんどでしょう。

かくいう私も独立前から現在に至るまで、このようなかたちで仕事をしてきました。
前職時代は新卒入社ということもあり、研修が無いことに疑問ももたず、ボスや先輩の仕事のやりかたを横目にみながら、自分なりに工夫してやってきました。

しかし独立して10年、30代も後半にさしかかり、ありがたいことに多くのお仕事をいただく環境に恵まれるようになり、いよいよスタッフを増員したり、または社外の方にお仕事をお願いしたり、多くの人と仕事の流れを共有しなければならない状況になってきました。そんな時にマニュアルをつくることが頭をよぎりました。

とはいえ自分の感情までをマニュアル化するのは無理がありますし、担当現場で場数を踏んでこそ身につくスキルも当然存在ます。またデザインの「センス」の部分は自分でお金や時間をさいて磨いていくしかありません。
しかしながら、定型化できるスキルや情報は存在するので、これらをマニュアル化(「文書化」と言ったほうがアレルギー反応が少なさそうですね)しておけば、いつでも同じ感度でもれなく伝えられるので、使わない手はないのでは、と感じているということです。

これをブログに掲載していくというのは若干変な気もするのですが、次のような下心があって少しずつアップしていこうと考えた次第です。

  1. この場で書くと言ったプレッシャーを糧にしてじわじわマニュアルを完成させる。
  2. ワサビに興味を持ってくれた学生さんが研修項目を読破してくれ、入社の時にはすでに素地が出来上がっている(笑)
  3. ここに書かれたことより「もっと良い方法があるよ。」と奇特な方から連絡があることを期待する。

 

マニュアル作成は今年の元旦に手帳に書き込んだ目標のひとつでした。
手始めに作ったのは、日常的に購入する消耗品リストでした。記載した情報は以下。

  1. 購入物品名
  2. 店名
  3. 電話番号
  4. 地図(google mapにピンを立てたURL)
  5. ネットショップの場合のアカウントIDとパスワード
  6. その他備考

結果、これまで説明する状況になる前に感じていた、面倒だなという気持ちも減り、パスワードなんだったっけ?と探す時間もなくなりました。

アルバイトのスタッフに備品ひとつ買ってきてもらうために都度説明することも、今思うと大変面倒くさいことなんですね。もっと早くやっておけば良かったといまさら気付かされました。

「ビジネスマンが年間で探し物に費やす時間は150時間」というような記事を以前にどこかで読んだことがありますが、あながち間違いでもないのかな、と思いました。

 

次回、社員研修:1時間目は「メーラーを業務管理の主ツールとして使い倒す」の予定です。